千と千尋の神隠し。

映画を観ました。
千と千尋の神隠し」。一番好きなジブリ映画です。
序盤でも泣き、あらゆる盛り上がりで泣き、クライマックスでも泣き、胸のうちから込み上げてくるものを飲み込む作品です。ただそのなかでも、物語のあらゆる場面の背景が移り変わっていくエンドロール。あそこで一番泣きました。
なんだか、油屋での目まぐるしい日々を過ごした千尋のアルバムみたいで。ああ、帰った後に思い出してる風景なのかな、と妄想してみたり。

初めて映画館で観た映画が、「千と千尋の神隠し」だそうです。記憶にないほど幼い頃でしたが、暫く、きちんと作品を観れなくなるほど、怖かった思いだけが残っていました。小学生も半ばを過ぎた頃でしょうか、やっと観れるようになって、それでもちょっと怖くて。朝起きて雨戸を開ける度、反対に夕暮れ時に閉めるとき、庭先に目を凝らしてしまうのは、今でも残っている癖です。もしかしたら、いるのかも、なんて。雨の日なんて特に、雨に霞む庭に影を探して。

それぞれの登場人物に色々な物語があって、それらが少しずつ重なりあうタイミングで、千尋を中心とした視点から垣間見させてもらっているような、そんな気持ちになります。物語の大部分の舞台である油屋からしたら、ほんの数日の出来事なんですよね。
今日改めて、千尋の、生気のない最初から、背筋が伸びて目に光が宿るラストの違いに、泣きたくなりました。
写真に残るわけでもない、もう一度会える保証もない、でも、やがて廃れる思い出としてしまい込んでしまうには、輝きすぎる日々。最後に残った髪ゴムだけが縁になるんだなあと、しみじみ。

何だかんだと語りましたが、大好きな物語です。
何度観ても観足りないし、またすぐ観たくなる。

それでは、また🌿

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明日葉そら

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