その近さに、粟立つ。
網戸に蝉が止まる季節がやってきました。
夕暮れ、目を瞑っている時、やけに蝉の声を近く感じました。その時私が座っていたのは、近くに木の植えられている窓際でした。ただ、木からにしてはどうも音が大きく、存在感がありました。
嫌な予感と共に近寄りたくない気持ちと戦いながら、されど放置はできず窓に近寄りカーテンをめくると、案の定、網戸にとまった蝉が一匹。
どんな鳴き声だったか、あちこちから蝉の大合唱中でいまいち覚えてはおりません。ジージジ、と鳴いていたような気がします。調べてみようとも思いましたが、もれなくそのお姿まで画面に出てきてしまうため、あえなく断念。
すぐにカーテンは閉めたものの、西日の差し込む窓からは影がハッキリ写っていて、どうにも存在を感じてしまいます。
たとえ一瞬でも見てしまったからには焼きついてしまったそのお腹の裏側に、背筋が粟立ちました。
まだ鳴きやむ様子は見られず、逃げるようにその場を後にすることとなりました。
今年もまた、網戸の彼らとの戦いの日々が始まるようです。
負けないように頑張ります。
それでは、また🌿
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明日葉そら
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